これまでの歩み


西村 直子      Naoko Nishimura


《経歴》

1970年高知県生まれ。

20歳から世界60カ国を訪問。26歳で調理師免許を取得後、ニュージーランドへ渡り、調理師としてレストラン勤務や料理教室の講師をしながら12年間生活。

 

2008年に帰国し、故郷の高知県へ。2009年10月、シカ肉商品企画開発者として高知県香美市べふ峡温泉入社。2010年9月に開発した【シカドッグ】が大ヒットし、4年間で21,895個販売した。

 

2011〜15年、毎年ヨーロッパへ渡り、ジビエの最新動向を調査。

2012年2月、ネクスコ入社(ゆとりすとパークおおとよ指定管理業者)。入社早々企画したGWや夏休みのイベントや、自社農園のブルーベリーを使った【プチかき氷】が、若い女性や家族連れなど幅広い層に人気を集め、例年比で集客3倍、売上2倍となる。

同年11月、「第1回 四国ジビエグルメフェスタ」を企画開催。「限界集落」と呼ばれる山の上の有料施設、しかも閑散期に2,000人以上の集客を果たし、全国のメディア23社に取り上げられた。

 

2014年7月、高知市内にジビエ料理専門店「Nook‘s Kitchen」を3年間限定でオープン。世界各国で身につけた食の知識と調理の技術を生かしたジビエ料理が人気を呼び、連日予約で満席が続き、「高知でもっとも予約が取れない店」と言われた。全国の各メディアでも「遠くてもわざわざ行きたい店」として取り上げられ、日本はもとより海外からも来店客を集めた。

 

2016年5月、シカの消費拡大を推進し、中山間地域活性化に繋がる取り組みが評価され、経済産業省「はばたく中小企業・小規模事業者300社」に選定。

同年10月、高知県の全飲食店を対象とした「高知家の食卓 県民食の総選挙2016」で高知県総合1位を獲得した。

 

2017年3月、高知工科大学大学院起業家コース(修士課程)修了。研究テーマは「ジビエ料理普及のためのマーケティング戦略 ~地域活性化についての実証的な考察~」。

同年末、当初の計画通りジビエ料理専門レストランを閉店。

 

2018年より、高知県香美市香北町の古民家(大正時代建造)へ拠点を移し、主事業としてジビエビジネスアカデミー(G-B-A)をスタート。ジビエをビジネスとして成功させるためのノウハウを享受することで、全国のシカに携わる方の事業や周辺地域を潤わせ、地域活性化や食害問題解決を目指す。

 

「ジビエビジネスアカデミー始動へ」の動画もご覧ください


受賞歴



2009年 「第1回シカ肉家庭料理コンテスト」最優秀賞受賞

2010年 「第3回土佐の食1グランプリ」シカドッグで優勝

2013年 「第5回土佐の食1グランプリ」坦々風立川そばで準優勝

2016年 「 高知を盛り上げるビジネスプランコンテスト」最優秀賞受賞

2016年 経済産業省「はばたく中小企業、小規模事業者2016 300選」選定

2016年 高知県主催「高知家の食卓 県民総選挙」高知県総合1位

2018年 高知県主催 「高知家ビジネスプランコンテスト」優秀賞受賞


これまで見てきた世界


 

世界は広くて近い。ここではないどこかへ出かけてみませんか?

Interview



(Q)世界で一番大好きな国はどこですか?

(A)大好きな国はいくつもありすぎて選ぶことはできません。

 

(Q)もう一度行きたい場所はどこですか?

(A)アラスカ、モロッコ、ポルトガルですね。行ったことのない国だと、イランとメキシコ。最近ずっとガイドブックを眺めています。

 

(Q)初めて食べたジビエ料理はいつ・何でしたか?

(A)23歳の頃、ベトナムのダラットにある「野生動物専門レストラン」で食べたシカ肉料理でした。宿で知り合ったバックパッカー仲間と数名で行きましたが、とっても美味しかった印象が残っています。

 

(Q)自身で初めてシカ肉を調理したのはいつですか?

(A)ワーキングホリデービザで渡航し、働き始めたニュージーランドの日本食レストランです。ニュージーランドではシカの養殖「養鹿業」は一大ビジネスでして、現地でもシカは高級で貴重なお肉。大体のレストランにシカ肉のメニューがありました。勤めていた日本食レストランでは、「シカのたたき」や「シカステーキ」が定番メニューであり、大変な人気でした。

 その後転職し、ニュージーランド人が経営するニュージーランド料理のレストランで働いていましたが、そこでも一番人気はシカ肉のステーキやローストでしたので、日々シカ肉を調理していました。

 

(Q)海外で特に印象に残っている料理を教えてください。

(A)いくつかありますが、21歳の時、ケニヤからウガンダへ向かうバスの中で食べた「ヤギの串焼き」の美味しさに驚いた記憶がいつまでも消えません。それまでは牛や豚、鶏肉など普通のお肉しか食べたことなかったので、初めて野趣溢れる肉の美味しさで大変驚きました。それからヤギ肉が大好きになり、ヤギ肉ばかり探して食べていて、最後はヤギの頭の丸焼きまで食べました。ヤギ熱はその後も続き、30代後半の時に行ったエチオピアでは「ヤギ肉専門店」へ何度も通いつめ、ヤギ肉の刺身(エチオピアはヤギ肉を生で食べる習慣があります)から焼肉まで堪能しました。

 そして、ジンバブエの労働者が集まる食堂で食べた「牛のアキレス腱のシチュー」は、安い食材を丁寧に調理したシンプルな塩味でしたが、初めての食感と愛情がこもった料理に感動しながら食べました。

 最近でしたら、モロッコのシャウエンで朝食に食べた「ひよこ豆のスープ」も絶品でした。冷たい空気が満ちたなか、炭火でじっくり煮込んだスープを野外で食べると、体の芯から温まりました。素朴でシンプルだからこそ、あの店主でないと出せない味で、あのスープを飲むためにもう一度シャウエンへ行きたいくらいです。

 本場のジビエ料理でいうと、食通のフランス人が連れて行ってくれたパリのレストランで食べた「リエーブル・ア・ラ・ロワイヤル」(野兎とトリュフの赤ワイン煮込み)は完璧なバランスと味付けで、ヨーロッパで食べたジビエ料理の中では一番の完成度でした。

 

(Q)反対に食べられなかったもの、美味しくなかった料理はありますか?

(A)私は「ゲテモノ」と呼ばれるものでも大体は美味しくいただけますが、唯一無理だったのは「牛の血液」です。ケニヤでサファリをしていた時、夜遅く到着した宿のキャンプ場に集まっていたマサイ族からペットボトル入りの牛の血液を買わないかと勧められましたが、これだけはどうしても無理でした(笑)

 美味しくなかった料理・・・は、あったとは思いますが思い出せないです。美味しくない思い出は記憶から抹消しているので(笑)

 

(Q)これからの人生で食べてみたい料理はありますか?

(A)北極のイヌイット族の保存食「キビヤック」という、アザラシのお腹の中に海鳥を詰めて熟成発酵させたものです。故植村直己さんが「死ぬ前にもう一度食べたいのはキビヤック」と書くくらい、その臭さと美味しさにはまる料理らしいので、私も一度食べてみたいと30年近く思い続けています。けど、叶うかな?

 

(Q)「どこでもドア」があれば、どこへ行きたいですか?

(A)ポルトガルのアゾレス諸島かアラスカのアリューシャン列島ですね。「どこでもドア」だと飛行機代かからないから、一番行きにくい場所へ行ってみたいです。

 

(Q)新拠点(高知県香美市)での暮らしはどうですか?

(A)これまで旅を繰り返して生きてきましたが、現在の香北町の住まいへ移って人生で初めて「ここで一生を終えるのも悪くないなあ」と思いました。いまは完全放し飼いのニワトリ4羽と一緒に暮らしていて、特別ではない普通の何気ない日常に、安らぎと幸せを感じています。

 

(Q)最後に、食いしん坊で海外未体験の私におすすめしたい国はどこですか?

(A)海外初心者で個人旅行をするならば、タイが一番のおすすめです。食べ物はもちろん、人もフレンドリーで優しくて異文化。地域によって料理が違うのも面白いです。パクチーと辛いものが苦手ならマレーシアのマラッカへ、ぜひ。多民族が暮らす多文化の街なので、マレーシア、インド、中国、ポルトガルそれぞれの料理が楽しめ、暮らすように旅ができる場所です。

 

(インタビュー/高橋さよ)